保護猫とは?野良猫との違いや飼うための方法など保護猫の特徴についてわかりやすく解説

テレビなどのメディアを通じて情報が発信されることで、昔と比べて保護猫の存在に対する認知は上がっています。猫ちゃんのお迎えを検討されている方のなかには、保護猫について調べたことがある方もいるのではないでしょうか。

保護猫とは、何かしらの理由で飼い主さんがおらず保護された猫ちゃんのことを指します。そのため、外で迷子になっている猫ちゃんだけでなく、さまざまな理由で保護されるケースもあるのです。

この記事では、保護猫について詳しく解説します。最後までお読みいただくことで、地域猫・野良猫との違いや、お迎えする方法など保護猫に関する理解がより深まるはずですよ。
目次

保護猫とは?分かりやすく解説
猫が保護される場所や3つの経路
保護猫と野良猫・地域猫・捨て猫の違い
保護猫における主な2つの特徴
保護猫を飼うのは大変?
保護猫をお迎えする2つのメリット
保護猫を飼うには譲渡会へ参加する
保護猫団体も利用しているienekoのアイテム
猫と暮らしたいなら保護猫をお迎えするのも1つの選択肢

※登場キャラクター
・白井君
株式会社ienekoの代表取締役で「猫と暮らすあなたのワガママを叶える」をコンセプトにしており、ケージやキャットハウスなどを販売。コラムでは、これから猫をお迎えする方や、すでに猫を飼っている飼い主さん向けに、ためになる情報の発信を心がけている。執行ねこ員の飼い主。


・執行ねこ員
白井君に飼われている猫。わからないことがあったら白井君に質問して、すぐに答えさせる。性格はワガママ。

保護猫とは?分かりやすく解説


執行ねこ員:白井君。いろいろな人から保護猫、保護猫ってよく聞くけど、どこまでが保護猫って言うんだろうね。

白井君:たしかに、良く考えてみると紛らわしい部分がありますよね…。

保護猫とは、何かしらの理由により飼い主さんがおらず、一時的に保護されている猫ちゃんのことです。行き場をなくした猫ちゃんの多くは、動物愛護センターや保護猫団体によって保護されています。

また、保護猫は特定の種類における猫ちゃんを指すわけではありません。そのため、保護される猫ちゃんの種類や年齢もさまざまです。

猫が保護される場所や3つの経路


猫ちゃんが保護される場所や経路は、大きく分けて3つあります。
  1. 一般家庭から保護される
  2. 外で生活しているところを保護される
  3. ブリーダーやペットショップから保護される

それぞれ、順番に見ていきましょう。

1. 一般家庭から保護される

猫ちゃんを保護するケースとして多いのが、一般家庭からの引き取りです。

一般家庭で飼えなくなった猫ちゃんが、保護される理由はさまざまです。
  1. 生活が苦しくなりご飯を食べさせられない
  2. 急な引っ越しによりお世話ができない
  3. 転勤や急な介護などで面倒をみる時間がない
  4. 高齢になったことでお世話が難しい
  5. 生まれた子供やパートナーが猫アレルギーで飼えない

面倒をみられなくなるうちに、猫ちゃんが子供を産み多頭飼育崩壊となってしまい保護されるケースもあります

執行ねこ員:猫の多頭崩壊に関しては、たまにテレビで取り上げられるよね。

白井君:執行ねこ員ってテレビも見るのですか…?

2. 外で生活しているところを保護される

猫ちゃんが家の外でうろついているところを見つけて、動物愛護センターや保護団体の方が保護するケースもあります。

昨今では、猫ちゃんは室内で飼うことが一般的です。そのため、首輪がついているなど、誰かに飼われているであろう猫ちゃんは保護されることもあります。飼い主さんが見つかれば家へ帰れるものの、見つからない場合は保健所や動物愛護センターに保護されます。

3. ブリーダーやペットショップから保護される

ブリーダーやペットショップから保護されるケースもあります。

なかには、ブリーダーさんやペットショップから猫ちゃんをお迎えする方もいることでしょう。しかし、すべての猫ちゃんが飼い主さんにお迎えされるわけではありません。とくに年齢を重ねた猫ちゃんは、買い手が見つからないことも多いです。

また、ブリーダーさんが面倒を見きれなくなったり、ペットショップで飼い主が見つからなかったりする猫ちゃんは保護施設に引き取られる場合があります。

執行ねこ員:白井君がみんなの面倒をみなよ。

白井君:そうしたい気持ちはあるのですが、すべての猫ちゃんをお迎えするのはさすがに難しく…。

保護猫と野良猫・地域猫・捨て猫の違い


執行ねこ員:白井君。保護猫と野良猫と地域猫って何が違うの?

白井君:たしかに見た目だけでは判別できないので、わかりにくいかもしれませんね…。

執行ねこ員:あと、捨て猫は拾ったらその瞬間に保護猫になるの?保護する予定がある捨て猫は何て言うの?あと…。

白井君:ちょっと待ってください...!順番に説明しますので!

ここでは、保護猫と関連して似ている意味を持つ言葉との違いを解説します。
  1. 野良猫との違い
  2. 地域猫との違い
  3. 捨て猫との違い

これらの猫ちゃんは、見ただけでは判断できない場合もありますが、言葉の違いを理解しておきましょう。

1. 保護猫と野良猫の違い

野良猫とは、飼い主さんがおらず自分で生きている猫ちゃんのことです。仮に、野良猫が保護されたうえで、飼い主さんを探す際は保護猫の扱いになります。

執行ねこ員:保護されているかどうかが違いなんだね。

白井君:おっしゃるとおりです!

2. 保護猫と地域猫の違い

地域猫とは、特定の飼い主さんがいないものの、生活圏の地域内で計画的にお世話をされている猫ちゃんのことです。行き場のない猫ちゃんが増えないように不妊・去勢手術などが行われて、地域の住民が糞や尿の片付けをしたり、ご飯をあげたりするなどしています。

保護猫と違い里親を見つけるために保護されているわけではなく、基本的には特定の飼い主さんもいません。

3. 保護猫と捨て猫の違い

捨て猫とは、言葉のとおり捨てられてしまった猫ちゃんのことです。

ただ、捨てられている状況はさまざまです。道端に捨てられていたり、拾ってもらうことを見越して特定の施設の前へ置き去りにされたりするケースもあります。

執行ねこ員:ひどいことするよね。

白井君:無責任です!

仮に、捨てられた猫ちゃんを保健所や動物愛護センターが保護した場合は、保護猫の扱いになります。

保護猫における主な2つの特徴


保護猫の場合、これまでの経緯から性格・行動面で大きく2つの特徴があると言われています。
  1. トラウマを抱えている
  2. 病気やケガを抱えている

それぞれ見ていきましょう。

1. トラウマを抱えている

保護された猫ちゃんは、トラウマを抱えていることがあります。過去に何かしらの理由で、親猫や飼い主さんのもとを離れていることが多いからです。
なかには、前にいた環境で虐待を受けている場合もあります。

どちらにせよ何かしらの辛い思いをしていることがあるため、人に対して恐怖症を持っている猫ちゃんもいます。

執行ねこ員:虐待はダメ、ゼッタイ。白井君、何とかしてよ!

白井君:お気持ちはわかるのですが…。

執行ねこ員:諦めるのはダメ、ゼッタイ!

白井君:もしかして、そのセリフを言いたいだけなんじゃ…。

2. 病気やケガを抱えている

満足にお世話ができていない環境から猫ちゃんが保護された場合、病気を抱えているケースがあります。

家の外で過ごしている猫ちゃんの場合、体のどこかをケガしていることも考えられます。仮に病気やケガを抱えていても、猫ちゃんは自分で病院へ行ったり治療を受けられたりするわけではありません。飼い主さんがお世話をしている猫ちゃんとは違い、基本的には自然に治るのを待つしかないのです。

保護猫を飼うのは大変?


結論からお伝えすると、保護猫を飼うのは大変です。お迎えする際も、動物愛護センターや保護猫団体から猫ちゃんを譲渡してもらう場合、それぞれ定められている条件を満たしていなければなりません。

とくに保護猫団体からお迎えする場合は、年齢や生活環境によっては譲渡してもらえないこともあります。誰でもお迎えできるわけではないため、保護猫を飼うのは大変だと言えるかもしれません。

白井君:保護猫団体ごとに譲渡条件が定められています!

執行ねこ員:おやつは1日5食とか?

白井君:その条件は聞いたことないですが…。

また、猫ちゃんを飼うにあたって、暮らしやすい環境を整える必要があります。当然ながら毎日ご飯をあげたり、トイレを片付けたりしないといけません。なかには、想像以上にお世話が大変で、保護猫を飼わなければよかったと後悔する人もいるようです。

>>保護猫を飼うんじゃなかったと後悔しやすい7つの理由!事前に理解しておきたい3つのこと

ただし、猫ちゃんを飼うのが大変なのは、保護猫だけの話ではありません。ブリーダーやペットショップからお迎えした場合であっても、生涯猫ちゃんのお世話をしていくことは大変です。

一方で、大変さ以上に猫ちゃんが癒しを与えてくれることだってあります。猫ちゃんと暮らすことで、幸せな生活を送っている方も当然います。保護猫のお迎えを検討する際は、ネガティブなことだけでなくポジティブなことにも目を向けてくださいね。

>>猫を飼うと人生が変わるって本当?猫と暮らすメリット・デメリットを科学的根拠に基づき解説

保護猫をお迎えする2つのメリット


ここでは、保護猫をお迎えするメリットについて解説します。
  1. 初期費用を抑えやすい
  2. 猫ちゃんの命を救える

保護猫をお迎えしようか悩んでいる方は、参考にしてくださいね。

1. 初期費用を抑えやすい

保護猫は、一般的にブリーダーやペットショップからお迎えするのと比べて初期費用を抑えやすいです。保護猫団体ごとで譲渡費用は変わるものの、お迎えする際に必要なお金は一般的に20,000〜50,000円程度です。

>>保護猫の引き取り時にかかる費用の目安!お迎えする際に譲渡費用がかかる理由も解説

ペットショップやブリーダーからお迎えする際は、この金額の倍以上かかることが多いです。金銭面で考えると、お迎えする際の初期費用を抑えられる点はメリットと言えるでしょう。

白井君:初期費用を抑えられれば、医療費や猫ちゃんとの生活に必要なアイテムを購入するお金に回せます!

執行ねこ員:おやつやおもちゃもたくさん飼えるね!

2. 猫ちゃんの命を救える

保護猫をお迎えすることで、罪のない猫ちゃんの命を救えます。環境省の統計資料によると、2022年4月1日〜2023年3月31日に殺処分となった猫ちゃんの数は9,472頭と公開されています。

※参考元:犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況(環境省)

保護猫をお迎えすることで、引き取り手がなく殺処分となる可能性のある猫ちゃんの命を救うことにつながります

保護猫を飼うには譲渡会へ参加する


保護猫を飼いたい場合は、保護猫団体が開催している譲渡会へ参加するのが一般的です。

保護猫の譲渡会では、実際に飼い主さんを募集している猫ちゃんと触れ合えます。譲渡会でお迎えしたい猫ちゃんがいた場合は、運営しているスタッフへ相談しましょう。

譲渡にはいくつか条件があるため、その場もしくは後日面談やアンケートを行い、問題ないと判断されればトライアルに進みます。

>>保護猫のトライアルとは?申し込む流れやお迎え前に必要なものまで徹底解説

トライアル期間中に大きな問題がなく過ごせれば、必要な手続きを経て正式譲渡されます。

保護猫団体も利用しているienekoのアイテム


執行ねこ員:そういえば、白井君のienekoという会社は猫に関するサービスを展開しているんだよね。

白井君:おっしゃるとおりです!

執行ねこ員:ienekoってどんな会社なの?

白井君:ありがとうございます!ここでienekoの紹介をさせてください!

ienekoは猫と暮らす選択肢を増やしたいあなたのためのワガママコーディネーターであり、猫ちゃんと暮らす人々の選択肢が豊かになるようなプロダクトを開発しています。

執行ねこ員:ふむふむ。具体的には?

たとえば、ienekoで販売されているケージはサイズや素材にこだわっており、猫ちゃんにとって過ごしやすいだけではありません。スライドドアや猫砂ブロック、お掃除トレイなど機能性にも優れています。

天然ブナ素材を使用した自然の気の質感は、デザイン性が高くインテリアになじみやすいことから、飼い主さん目線でも魅力を感じてもらえるようなつくりになっています。

執行ねこ員:なるほど。なるほど。

また、ienekoケージは一般の方だけでなく、坂上忍さんのような保護猫活動を積極的に行っている方にもご利用いただいています

執行ねこ員:保護猫活動に積極的な方に利用していただいているのは嬉しいね!

ienekoでは猫に関するさまざまな情報を公式サイト内のコラムや、InstagramなどのSNSで発信しています。

Instagramでは実際の商品画像や、ienekoならではの企画なども行っていますのでぜひフォローしてくださいね!
執行ねこ員:フォローはこちらから!

>>ieneko(イエネコ/いえねこ)|猫インテリア&韓国セレクトアイテム(Instagramアカウント)

猫と暮らしたいなら保護猫をお迎えするのも1つの選択肢


保護猫とは、何かしらの理由により飼い主さんがおらず、一時的に保護されている猫ちゃんのことです。お世話ができなくなった家庭だけでなく、面倒をみられなくなってしまったブリーダーさんから引き取られたり、捨てられてしまったところを保護されるケースもあります。

ただし、保護された猫ちゃんのお世話ができる施設や環境にも限度があります。そのため、飼い主さんが見つからない場合、殺処分となってしまうことがあるのは事実です。

保護猫をお迎えする場合は、保護猫団体が開催している譲渡会へ参加するのが一般的です。面談などを行い、譲渡条件を満たしていると判断されれば、トライアルを経て正式にお迎えできます。

保護猫をお迎えすることで、殺処分となる可能性がある猫ちゃんを減らせます。猫ちゃんのお迎えを検討されている方は、保護猫という選択肢を検討されてみてはいかがでしょうか。